骨.視点.楳図かずお.半魚文庫

「骨」で、視点を考える

ねらい

  1. 読者は、どこを見るか。セリフ、絵。
    • 読む人、状況、態度によって違う。
    • 多様な情報体を、それぞれの読者が「意味」として整序する。
  2. 作品内に、視点の秩序は内在するか。
    • 作者は読者の視点をコントロールしなくてはならない
    • 作品内に、視点移動のリズムが出来てくる
  3. 登場人物が、何を見るか。
    • 視点の人称(三人称的と一人称的視点、物語と小説)
      ex. 視点の同一化(バラージュ=竹内オサム)
  4. [要注意] 「視点の軌跡」は、「読み」「意味」と同じではない。

  1. 読者は、どこを見るか。セリフ、絵。
    • じっくり読む
      セリフと絵とを交互に読む。

    • とばして読む
      セリフを中心に読んでしまう。

    • マンガ喫茶で急いで読む
      セリフをとばして読む

  2. 作品内に、視点の秩序は内在するか。
    • 読者の視点の流れ(1)
      画面いっぱいに視点が移動すると、充実した感覚を持ちうる。

    • 読者の視点の流れ(2)
      広い視点移動は、反面、ポイントが定まらないこともある。「楳図が読めない」という人は、たぶんガスレンジでつまづくのだろう。読める人は、気にならないか、楽しめている。

    • 作品にリズムが内在する(1)
      「反復」的描写

    • 作品にリズムが内在する(2)
      「反復」をリズムとして読む。単純に、「動作」や「瞬間的動作」を描いているのではない。

  3. 登場人物が、何を見るか。
    • 視点の人称と語り(1)
      一人称化による感情移入、視点の同一化作用。

    • 視点の人称と語り(2)
      三人称のおろちと一人称のおろちによって語られる『おろち』。単純に、対象が切り替わったわけではない(「主体型」ではない)。


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